子どものころに観るのと、大人になってから観るのとではずいぶん印象が変わります。
個人的な見解ではありますが、
トイストーリーが本来はどういう話だったのかをまとめていこうと思います。
トイストーリーのテーマ
まずトイストーリーシリーズとしての大きなテーマは消費社会に対する批判です。
W主人公で置かれているウッディとバズが明らかに対照的ですね。
ハンドメイド人形であるウッディと大量生産品であるバズ・ライトイヤー。
昔ながらの趣を残したウッディと、子ども向けに大流行したバズ。
トイストーリーのはじまりはこの二人(二つ?)の確執から始まります。
ストーリーの流れはご存じだと思うので省略します。(知らない方にはネタバレにもなりますし^^;)
子どもの時に見ていたトイストーリーはおもちゃは大切にしなきゃいけない!くらいの感想でしたが、
大人になってみると、皮肉が盛りだくさんな映画だなという感じです。
ピクサーの映画のほとんどが大きなテーマに社会の問題に対する批判を掲げていますが・・・。
映画内での皮肉
そもそもウッディはオーナー(持ち主・この場合はアンディ)のお気に入りという理由だけで
アンディの家のおもちゃの頂点に立っていました。
ほとんど独裁者のような印象です。
ウッディが指示したことには他のおもちゃはほとんど従っています。
最初のウッディは本当に嫌なやつでしたね。
しかし、バズという新しいお気に入りが入ると、
みんなはウッディの言うことを聞かなくなります。
社会の体制ってこんなもんだよ、ということなのでしょうか。
上司のお気に入りが強い、そういうことのように感じます。
ストーリーの後半でバズにロケットが取り付けられるまで、ウッディは自分の本心を話そうとしませんでした。
本心を話すまでは結局、自分が助かることしか考えていなかったと思います。
なんて嫌なヤツなんでしょう(笑)
しかし上層部の人間と言うのはこういう人が多いですよね。 アンディはおもちゃですが!
そして途中から登場するシドは残虐性を内側に秘めたおそろしい子どもです。
シドの親はほとんどネグレクト(育児放棄)なのか、
子どもが危険なロケットを注文しても気が付かず、
妹の訴え(シドにおもちゃを改造されたこと)にもおそらく知らんぷりといったところです。
食事だけは作っているようですが、、、無責任な親が増えたことへの風刺でしょうね。
そして気になるのが次のシーン。
シドの家で飼われていた犬のスカットがバズを追いかけたとき、お父さんらしき人物が寝ている部屋にたどり着きます。
なぜ真昼から寝ているのでしょうか・・・?
深読みをすると失業者とも考えられます。
もしかしたら、たまたまその日が休日だったのかもしれないですね。
その日、アンディの家も引っ越しをしています。
しかし暗い部屋でテレビを垂れ流し椅子にもたれて寝ている姿からは健全な生活は想像できませんね。
つまり失業者の多い社会への風刺。
そして子供たちの様子も合わせて、失業者や無責任な母親に育てられる子供の性格などについてへの風刺とも受け取れるわけです。
これは余談なのですが、ピクサーに出てくる子ども(悪い子)はほとんど歯に矯正を入れていますね。
チャーリーとチョコレート工場を見ても矯正というのは悪印象なのでしょうね。
ただ、モンスターズユニバーシティのマイク・ワゾウスキも矯正をしていましたね。
でもちょっと考えてみると、彼も難有りな性格だったのでしょう。(友達がいないことから)
続編について
トイストーリー2ではウッディのコンプレックスのような部分が露わになりますね。
バズはみんなから愛されているが、自分はそうでない。
でも博物館へ行けばみんなから愛される。
ただ、今まで大切に遊んでくれたアンディと一緒にいたい、というのはきっと本心なのでしょう。
誰にだって自分が注目されたいという願望はあるが、一番好きな人と一緒にいたい、ということでしょうか。
トイストーリー2のテーマ、、、
それはまた次回トイストーリー2の考察記事にて詳しく書いてみます。
トイストーリーは普通に見ても面白いのですが、
細かく砕かれた社会に対する批判を読み解いてみるともっと面白い観方が出来るかもしれませんね。
もっとも、わたし自身はあまりそういう観方をしないよう気を付けているのですが・・・(笑)
なぜかって?
暗い部分に注目していると疲れてしまいます。
なので純粋に面白い映画だと思って観ています。
しかしたまには違う視点から見ることも大事かな、なんてね。
みなさんも色んな部分に注目をしてみると面白いですよ!
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